2022年8月号 2022/08/05
いつも いつまでも「お初」で
工 藤 直 子
こういう詩を書いたことがあります。「朝」という題です。
新聞のように折り畳まれて朝がきた
あくびして朝をひろげ
今日なにが起きるか みる
友よ
あなたの朝は あたらしいか
二十代の中頃だったでしょうか。仕事にも慣れ、昨日の続きで今日があり、手慣れた感じで日々が流れだした頃の詩です。 詩は「友よ」と呼びかけの形を取っていますが、気持ちは「直子よ」と自戒の意味をこめて書きました。
子どもの頃、「新年」というのは何もかもがマッサラのお初というふうに見えて、わくわくしました。目が覚めて出会う服、机、窓の外の景色……歯みがきも、今年はじめてのお初の仕事だから、水道の蛇口にも歯ブラシにもコップにも、ドキドキしながら「あけましておめでとう」と言いました。ほとばしる水を手で受けながら、なんと新鮮な感じを持ったことか。
あんまりなにもかもが「お初」に見えて、あらゆるものに「はじめまして」とアイサツしたくなるものだから、興奮が続いて、ひとりで勝手にクタクタになっておりました。
「いつもと違う」目で、まわりを見ると、ほんとうに世界の景色が変わります。あの子どもの頃の、新年の「はじめまして・ゴッコ」の味が忘れられず、いつもお初状態でいたいものだ、と思うようになりました。
つまり「初めて会うように、人や事柄と出会い続ける」そんな人生を送りたいものだ、と。
そういう気分でいるときは、ふだん何でもなく見過ごしていることがビックリするほど鮮やかに見えるものです。驚いて、使い慣れたコーヒーカップを、まじまじと見つめたり、道ばたにしゃがんで、草のそよぎに「ほほう!」と見とれたりしてしまいます。(後略)
この工藤直子さんの詩のように、いつまでも初心を忘れずにいたいものです。2学期の始まり、新たな気持ちで子どもたちを迎えるために何ができるのか、1学期よりもいいスタートをきるためにはどうすればいいかということの参考になる原稿になっています。(李)
工 藤 直 子
こういう詩を書いたことがあります。「朝」という題です。
新聞のように折り畳まれて朝がきた
あくびして朝をひろげ
今日なにが起きるか みる
友よ
あなたの朝は あたらしいか
二十代の中頃だったでしょうか。仕事にも慣れ、昨日の続きで今日があり、手慣れた感じで日々が流れだした頃の詩です。 詩は「友よ」と呼びかけの形を取っていますが、気持ちは「直子よ」と自戒の意味をこめて書きました。
子どもの頃、「新年」というのは何もかもがマッサラのお初というふうに見えて、わくわくしました。目が覚めて出会う服、机、窓の外の景色……歯みがきも、今年はじめてのお初の仕事だから、水道の蛇口にも歯ブラシにもコップにも、ドキドキしながら「あけましておめでとう」と言いました。ほとばしる水を手で受けながら、なんと新鮮な感じを持ったことか。
あんまりなにもかもが「お初」に見えて、あらゆるものに「はじめまして」とアイサツしたくなるものだから、興奮が続いて、ひとりで勝手にクタクタになっておりました。
「いつもと違う」目で、まわりを見ると、ほんとうに世界の景色が変わります。あの子どもの頃の、新年の「はじめまして・ゴッコ」の味が忘れられず、いつもお初状態でいたいものだ、と思うようになりました。
つまり「初めて会うように、人や事柄と出会い続ける」そんな人生を送りたいものだ、と。
そういう気分でいるときは、ふだん何でもなく見過ごしていることがビックリするほど鮮やかに見えるものです。驚いて、使い慣れたコーヒーカップを、まじまじと見つめたり、道ばたにしゃがんで、草のそよぎに「ほほう!」と見とれたりしてしまいます。(後略)
この工藤直子さんの詩のように、いつまでも初心を忘れずにいたいものです。2学期の始まり、新たな気持ちで子どもたちを迎えるために何ができるのか、1学期よりもいいスタートをきるためにはどうすればいいかということの参考になる原稿になっています。(李)
2022 全国フォーラム 2022/06/17
とき 8月6日(土) 午前10時〜午後4時
オンラインにて開催
=GIGAスクール構想をのりこえる学力づくり・授業づくり=
記念講演 児美川孝一郎氏(法政大)
9時半 入室開始 10時開会
◇午前の部
低学年講座 吉田雅直(大阪)
中学年 李 詩愛(大阪)
高学年 加藤英介(愛知)
◇午後の部
実践的講演 岡本美穂(大阪)&久保齋(京都)
実践報告 井上佳和(兵庫)
記念講演 児美川孝一郎氏(法政大)
「どうしてこうなった?日本の教育
〜GIGAスクール構想から未来へ〜」
参加費2000円 定員100名
詳細&申込等は こくちーず
オンラインにて開催
=GIGAスクール構想をのりこえる学力づくり・授業づくり=
記念講演 児美川孝一郎氏(法政大)
9時半 入室開始 10時開会
◇午前の部
低学年講座 吉田雅直(大阪)
中学年 李 詩愛(大阪)
高学年 加藤英介(愛知)
◇午後の部
実践的講演 岡本美穂(大阪)&久保齋(京都)
実践報告 井上佳和(兵庫)
記念講演 児美川孝一郎氏(法政大)
「どうしてこうなった?日本の教育
〜GIGAスクール構想から未来へ〜」
参加費2000円 定員100名
詳細&申込等は こくちーず