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2022年8月号

 いつも いつまでも「お初」で
工 藤 直 子
 こういう詩を書いたことがあります。「朝」という題です。

  新聞のように折り畳まれて朝がきた
  あくびして朝をひろげ
  今日なにが起きるか みる

  友よ
  あなたの朝は あたらしいか

 二十代の中頃だったでしょうか。仕事にも慣れ、昨日の続きで今日があり、手慣れた感じで日々が流れだした頃の詩です。 詩は「友よ」と呼びかけの形を取っていますが、気持ちは「直子よ」と自戒の意味をこめて書きました。

 子どもの頃、「新年」というのは何もかもがマッサラのお初というふうに見えて、わくわくしました。目が覚めて出会う服、机、窓の外の景色……歯みがきも、今年はじめてのお初の仕事だから、水道の蛇口にも歯ブラシにもコップにも、ドキドキしながら「あけましておめでとう」と言いました。ほとばしる水を手で受けながら、なんと新鮮な感じを持ったことか。
 あんまりなにもかもが「お初」に見えて、あらゆるものに「はじめまして」とアイサツしたくなるものだから、興奮が続いて、ひとりで勝手にクタクタになっておりました。

 「いつもと違う」目で、まわりを見ると、ほんとうに世界の景色が変わります。あの子どもの頃の、新年の「はじめまして・ゴッコ」の味が忘れられず、いつもお初状態でいたいものだ、と思うようになりました。
 つまり「初めて会うように、人や事柄と出会い続ける」そんな人生を送りたいものだ、と。
 そういう気分でいるときは、ふだん何でもなく見過ごしていることがビックリするほど鮮やかに見えるものです。驚いて、使い慣れたコーヒーカップを、まじまじと見つめたり、道ばたにしゃがんで、草のそよぎに「ほほう!」と見とれたりしてしまいます。(後略)

 この工藤直子さんの詩のように、いつまでも初心を忘れずにいたいものです。2学期の始まり、新たな気持ちで子どもたちを迎えるために何ができるのか、1学期よりもいいスタートをきるためにはどうすればいいかということの参考になる原稿になっています。(李)
CONTENTS   全体はこちら。パスワードが必要です。  
◇特集「2学期、よりよいスタートをきるために」◇
夏のうちに「一人カリキュラムマネジメント」と
       「国語教材分析」                 井上佳和・・2
二学期、よりよいスタートをきるために            鈴木基久・・4
二学期、よりよいスタートをきるために            小川慶子・・6
良い授業とは 〜授業づくりの視点◆繊          ヾ歉野聡暢・・8
一学期を振り返り、二学期につなげる             竹田有希・・10
良いスタートを切るために、「自分」にできること       堀井克也・・12
◇連載◇
「どの子も伸ばす」を本気で考える連載㊻
    「意欲格差」に負けない!公立小学校へ       岡本美穂・・14
授業づくりの要諦(最終)
    扱うべき資料を見極め、扱うために          荒井賢一・・17    
学力研実践にからむ教育情報
    「僕に方程式を教えてください 少年院の数学教室」 深澤英雄・・20
「先生のための学校」 誌上 開校                 久保齋・・22
サークル活動紹介                           図書啓展・・24
局長・常任委員長だより                         ・・・・・25
学力研カレンダー                            ・・・・・・26

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